「合格点でしょうか・・・?」
「百点です!!」
数年前、個展をしたノリタケの森ギャラリー。
ギャラリーの下は素敵なレストラン。
「会期中にカフェで食べられるケーキを作品にして、会場に飾るというのはいかがでしょうか?」
そんな私の提案を、レストランのシェフは快く受けて下さいました。
見本に頂いたケーキは、優しい甘さで心もゆったりしてくるような味・・・。
シェフのお人柄そのままの美味しさです。
実物を見ながら、心を込めて和紙スイーツ作品へと仕上げました。
個展会場に来て下さったシェフから、完成した作品へ頂いたのが何とも嬉しい冒頭の
お言葉でした。
先日、久しぶりに訪れたレストラン。
そこへシェフが出てきて下さり、大感激・・・。
変わらず大らかで素敵なシェフ。
お話しているだけで楽しく嬉しくなってきます。
華やかなデザートを頂きながら、甘く幸せなひと時・・・。
「恐竜のシュークリームを作ったんですよ。」と、シェフ。
「恐竜のシュークリーム!?」
今、ノリタケの森では「恐竜コレクション」というイベントを開催中。
見ると森内のあちこちに恐竜の姿が・・・。
そしてカフェではシェフの力作「恐竜クッキー・シュー」
見ているだけで楽しくなってきます。
しっかり焼かれたシューの中には、美味しいクリームがいっぱい。
頂きながら何とも幸せな気分です。
ここでもふんわり優しいシェフの味。
作った人の顔が見えるって、本当に嬉しい。
美味しさが何倍にも膨らむよう・・・。
いつかまたシェフのケーキと一緒に展示ができるといいな・・・。
~9/4まで「恐竜コレクション」
ノリタケの森
顔が見える喜び
こつこつ・コツコツ
展示会場は夢の空間。
開催中は毎日夢心地・・・。
作品を前にいろいろな方とお話ししながら至福の時が流れます。
・・・一方で作品作りはこつこつ・コツコツ。
和紙を丸めて小さな粒作り。
単純作業も少しづつ異なる色を楽しんで・・・と、
いつもならそう思えるのですが、
今回はあまりの数にその楽しみもどこへやら・・・。
毎日たくさん作っても、積み上げるとほんの少し。
また作り続ける丸い粒。
こつこつ、コツコツ。
いったい、いくついるのだろう・・・。
まだまだ遠い道のり。
間に合うのだろうか・・・。
でも、どうしても作りたい。
最後に1枚覆った姿を見てみたい。
こつこつ、コツコツ・・・。
・・・ようやく完成した夏の和菓子。
只今、展示会場でスポットを浴びています。
作品は、突然置かれた明るく賑やかな場所に驚いているのかな。
それとも至福の時を楽しんでいるのかな・・・。
加納登茂美・恒ご夫妻・「和の紙」展
展示会場から 「和の紙展」
小原和紙工芸作家の加納登茂美・恒ご夫妻の「和の紙」展示会が始まりました。
「掌の記憶~かなたへ~」というテーマのもと、会場は温かな作品に包まれています。
会場手前は、和紙を手に取りながらの楽しい空間。
会場奥は、加納ご夫妻の作品の世界。
柔らかに溶け合いながら、二つの空間が異なる表情を見せてくれます。
奥中央には大きなパネル作品が。
左右対照的な印象です。
一緒に見に行った友人に、「どちらが好き?」と尋ねたら、
「どちらも好き。でも今日の気分はこちらかな・・・。」と。
それぞれの前に立つと、本当に受ける空気が違う。
作品と向き合うと、今の自分と向き合っているようです。
壁面に続くパネル作品。
ボルドーの石畳をイメージされたとか・・・。
振り返ると、和紙と触れ合う楽しいスペース。
1枚づつ異なる和紙の表情を、皆さん手に取りながら一生懸命選んでいます。
皆さんどんな使い方をされるのかな。
「倉さん、私たちの紙を好きに選んで自由に飾ってね。」
ご夫妻からの温かな言葉のままに、初めて見る新しい和紙にわくわくしながら、
和紙スイーツを会場のあちこちに楽しく飾らせて頂きました。
涼しげな水の流れを思わせる和紙には、夏の和菓子を。
くるくるとワイン色の糸が遊ぶ和紙には、出逢いのベリーパイを。
さりげなく素敵な詩やメッセージが所々に置かれています。
目にしているとふと想いが何処か遠くへ広がってゆくようです・・・。
アルファベットのミニパスタが漉きこまれた和紙。
何て楽しげ!!
和紙の上に置くと、スイーツが動き出すよう。
この和紙からは音楽が聞こえてきそう・・・。
今度、「スイーツの音楽会」を創ってみようかな・・・。
心地よい空間に身を置きながら、時々空調でゆれる和紙を見つめて・・・。
心もゆらゆら揺れながら、想いはかなたに・・・。
夢のような時間はするすると過ぎてゆき、展示会も後半へ。
機会がありましたら、温かな和の紙の世界へどうぞお立ち寄り下さいませ。
~8/7(日)まで
加納登茂美氏・加納恒氏
「和の紙」
ノリタケの森ギャラリー