さくらの向こう

| 2017.03.31 Friday

ちらほらと咲き始めた桜
優しい桜色、かけがえのない花

毎年、一枝二枝 求めている小さな桜の切り花
今年はその枝をたくさん頂いた。
日に日に花開き、今まさに満開に。
今年は部屋の中で、ひと足早いお花見のよう。





栗太郎作品の中にある小さなお花見作品
桜とお花見団子
桜の頃にいつも浮かべる。
祖母との想い出の作品
「縁側」 






縁側で祖母とよく話をした。
いつもたわいもない話
今日の出来事、嬉しかった事、咲いている花、おいしい食べ物・・・・などなど。
あっという間に過ぎる時間
懐かしく幸せな時


婚約指輪をもらった時、輝くダイヤが嬉しくて縁側で祖母に見せたことがある。
「おばあさん、キラキラしてすごくきれいでしょう!!」と。
祖母はゆっくり笑ってこう言った。
「おばあさんも毎日見てるよ。」と。
そうか、おばあさんもダイヤの指輪持っているんだ・・・。
そう思った。





「朝露が朝日に光ってキラキラとダイヤモンドのようで、おばあさんはいつも見ているんだよ。」と。


この時、桜の季節ではなかったと思う。
それでも桜を見ながらいつも思い出す。 
小さな小さな縁側で、世界は大きく広がっていた・・・・・・

 

和紙の花

| 2017.03.30 Thursday

和紙作家・佐治直子氏の「和紙の花」
ご自身で漉かれた和紙
考案された花のデザイン

紙の手しごと教室「和紙の花」
和紙を切る。
染める。
組み立てる。





型紙も下書きもない自由な形
クチナシで染めた自然の色
和紙が色を吸っていく。
乾かしてまた形作る。
どんな形も受け止めてくれる・・・佐治さんの優しい和紙





窓からの光こぼれる明るい教室
やわらかな空気
和やかな会話


 


一人一人ちがう花
それぞれの和紙の花
光に透けた感じもきれいだな。


「手でちぎっても、いいですか?」
「シワをよせても、いいですか?」
「茎の色を白に変えても、いいですか?」 
感じたままを手にのせて、自由に作れることがとても嬉しい。





すっと細い茎をグラスに立てる。
一輪挿しが良く似合う・・・
なにか物語りが始まりそうな、和紙の花


佐治直子氏「紙のてしごと教室」
ギャラリー ドゥ・セーヌ八事

柳緑花紅

| 2017.03.21 Tuesday

トン、はらり・・・
淡い色に染められた白餡が、一瞬でそぼろになって出てくる。
その静かな様子もまた、和菓子作りならではのよう。




 
淡い緑と、淡いピンク
優しい春の色
季節の和菓子教室
餡をそぼろにした、きんとん製の和菓子を作る。




 
「柳緑花紅」(りゅうりょくかこう)という言葉の紹介があった。
柳は緑 花は紅
自然のままに、人の手を加えられていないことのたとえで、
柳は緑色をなすように、花は紅色に咲くように・・・
ありのままの美しさを受け入れる。
言葉そのままの意味の奥に、深いものを思う。


2色のそぼろをつけていく。
なんでも自分でやってみると、なかなか難しい。
つけ終わって、きんとんがパラパラと残る。
この様子もまた素敵だな。
はらはら風に舞うようでもあり・・・



柳緑花紅
春の美しい情景を表す言葉でもある。

季節を運ぶ和菓子たち
優しいピンクに桜を想う。


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