展示を終えた翌日は、ぼんやりと夢の余韻を感じながらも
どこかその向こうを見ているようです・・・。
加納登茂美・恒ご夫妻の「和の紙」会場は、最後まで温かな空気に包まれていました。
暑い中、足を運んで下さった皆様に心よりお礼申し上げます。
「和紙に寄り添いながら作品を作っている・・・。」
そう話されたご夫妻の言葉が心に響きました。
寄り添う。
ご夫妻が寄り添っているのは、和紙だけではありませんでした。
おみえになるお客様一人一人に寄り添い、優しくお話しされている。
寄り添ってもらうと、心は嬉しい。
そんな想いで作られた和紙も、きっと嬉しいと思う。
だから和紙もまた、優しく人に寄り添ってくれる・・・。
会場に置かれていた、素敵なメッセージ。
~ 夢見るDNA ~
天井から吊るされた明りアートはらせん状・・・。
作品から感じる想い。
その向こうにある、作り手の想い。
和紙を手にとって下さる方々の想い・・・。
いくつもの想いを感じて、またその先へ・・・。
寄り添う ~展示を終えて~
顔が見える喜び
「合格点でしょうか・・・?」
「百点です!!」
数年前、個展をしたノリタケの森ギャラリー。
ギャラリーの下は素敵なレストラン。
「会期中にカフェで食べられるケーキを作品にして、会場に飾るというのはいかがでしょうか?」
そんな私の提案を、レストランのシェフは快く受けて下さいました。
見本に頂いたケーキは、優しい甘さで心もゆったりしてくるような味・・・。
シェフのお人柄そのままの美味しさです。
実物を見ながら、心を込めて和紙スイーツ作品へと仕上げました。
個展会場に来て下さったシェフから、完成した作品へ頂いたのが何とも嬉しい冒頭の
お言葉でした。
先日、久しぶりに訪れたレストラン。
そこへシェフが出てきて下さり、大感激・・・。
変わらず大らかで素敵なシェフ。
お話しているだけで楽しく嬉しくなってきます。
華やかなデザートを頂きながら、甘く幸せなひと時・・・。
「恐竜のシュークリームを作ったんですよ。」と、シェフ。
「恐竜のシュークリーム!?」
今、ノリタケの森では「恐竜コレクション」というイベントを開催中。
見ると森内のあちこちに恐竜の姿が・・・。
そしてカフェではシェフの力作「恐竜クッキー・シュー」
見ているだけで楽しくなってきます。
しっかり焼かれたシューの中には、美味しいクリームがいっぱい。
頂きながら何とも幸せな気分です。
ここでもふんわり優しいシェフの味。
作った人の顔が見えるって、本当に嬉しい。
美味しさが何倍にも膨らむよう・・・。
いつかまたシェフのケーキと一緒に展示ができるといいな・・・。
~9/4まで「恐竜コレクション」
ノリタケの森
こつこつ・コツコツ
展示会場は夢の空間。
開催中は毎日夢心地・・・。
作品を前にいろいろな方とお話ししながら至福の時が流れます。
・・・一方で作品作りはこつこつ・コツコツ。
和紙を丸めて小さな粒作り。
単純作業も少しづつ異なる色を楽しんで・・・と、
いつもならそう思えるのですが、
今回はあまりの数にその楽しみもどこへやら・・・。
毎日たくさん作っても、積み上げるとほんの少し。
また作り続ける丸い粒。
こつこつ、コツコツ。
いったい、いくついるのだろう・・・。
まだまだ遠い道のり。
間に合うのだろうか・・・。
でも、どうしても作りたい。
最後に1枚覆った姿を見てみたい。
こつこつ、コツコツ・・・。
・・・ようやく完成した夏の和菓子。
只今、展示会場でスポットを浴びています。
作品は、突然置かれた明るく賑やかな場所に驚いているのかな。
それとも至福の時を楽しんでいるのかな・・・。
加納登茂美・恒ご夫妻・「和の紙」展