僕の色(5) 記:栗太郎

| 2019.09.29 Sunday

今年も僕の季節がやってきた。

去年、おじいさんにもらった栗とイガ
僕はその一部を大切にとっておいた。
箱を開けるとそのままの形だった。
イガを触るとまだチクチクする。





まさかそのイガの色を染めることになるなんて・・・
この春、小原和紙のカノウさんにイガの染液をもらった。
それで和紙を染めた。
僕はそれからいろいろなことに感動した。





同じ染液を使っても、染まる色は少しずつちがった。
でもどの色もいい色だった。

今まで僕のマロン色は、カガクセンリョウのトクチュウで染めてもらっていた。
出来上がった色をいつも見本と比べて、いいとかちょっと違うなとか思っていた。

でも自分で染めてみてわかった。
出来た色はみんないい色だって。
濃い色も薄い色も、できたその色を楽しめばいいんだなって。





先日も僕のワークショップがあった。
薄い色が好きな人、濃いめの色が好きな人といろいろだった。
栗染めは人気で、濃いめ色もの薄めの色もみんなその人の素敵な作品になった。
僕はまた感動した。





また新しい栗の季節がやってきた。
僕がいっしょうけんめい染めた和紙
その時の色
みんな楽しんでくれるといいな。

「私の栗太郎を作ろう!」ワークショップご案内


紅の色

| 2019.09.10 Tuesday

ポツン、ポツンと咲く、小さな白い花
また蕾がいくつかついていた。





よく見ると蕾が紅色
開くと真っ白な花なのに、なぜ?
この紅色はどこにいくのだろうか・・・





翌日花が開いていた。
小さいながらもクチナシのような強い香りを放つ。
やはり真っ白な花

あの紅色はどこにいったのだろうか・・・
よくよく見る。
やはり表は真っ白だった。
裏からのぞいてみる。
・・・・・・ここにあった。
ひとすじの紅色が残っていた。





何年も毎年咲いていた小さな白い花
蕾と裏に紅色をのせた白い花


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