お菓子の色を浮かべて和紙を探す。
イメージに重なる色を求めて・・・
お世話になっている紙の温度さんで、典具帖紙の「和紙スイーツカラー」コーナーを設けて頂いた。
全12色
まだ調整中の色もあるけれど、お菓子の色が並ぶ嬉しい棚となりました。
その1色でもある葡萄色
紫、赤紫、青紫、深い青・・・
1枚にいろいろな葡萄が並んでいるような染めです。
![](http://washi-sweets.com/main/files/DSC_9441JS.jpg)
この時期、果物売り場に並ぶ様々な葡萄
年々種類も増えるよう。
先日、ある葡萄を見てハッとした。
実の色が赤紫、青紫などいろいろでまるで葡萄色の和紙みたい!
![](http://washi-sweets.com/main/files/DSC_9412KNJS.jpg)
思わず買ってしまった。
自然の色ってすごいなぁ・・・
今度は葡萄が和紙の色みたい。
![](http://washi-sweets.com/main/files/DSC_9420KNJSA20.jpg)
透けるほどに薄い和紙、典具帖紙
1枚、2枚、3枚と重なるごとに色が濃くなり、
重なるごとに色が混じり合ってゆく・・・
おじいさんの言った通りだった。
しばらくしたら、まんまるだった栗のイガに筋目が入ってきた。
![](http://washi-sweets.com/main/files/DSC_8179.jpg)
それからイガはだんだん色が茶色くなっていった。
ある日、そのイガを見てびっクリした!
なんと自然に割れて、中から栗が顔をのぞかせていた!!
台風で落ちてしまったまだ青かったイガ
すごいなぁ・・・
僕は仲間の力に感動した。
その時僕は思った。
僕の展示DM、この仲間との写真にしたい!と。
![](http://washi-sweets.com/main/files/DSC_8779.jpg)
・・・でもすでにDMには他の写真が撮ってある。
あの美紀さんのことだから、そんな思いつきではダメだと言うに決まってる・・・
でも僕は勇気を出して言ってみた。
ああぁ、コワイ・・・
「えっ!いいの!!」
どうしたんだ。
栗太郎展だから!?
美紀さんもようやく人に譲ることがわかってきたのかな。
それなら撮影で下に敷く紙、決めなきゃ。
ちがう、ちがう、そんな明るい色じゃない。
シックな感じにしたいんだ。
僕は「起毛紙の毛皮風」っていう紙を選んだ。
この紙の表情が、イガに似てるなって思ったんだ。
それにおじいさんの故郷のフランスの紙だよ。
僕は開いた栗をよく見ようと、椅子に乗った。
陶芸家のフジヒラさんが作ってくれた新しい椅子なんだ。
パチパチと、美紀さんが写真を撮った。
ええっ、もう終わり!?
ほんの数枚だよ!
もっとたくさん撮ってよ~!!
ねぇねぇ!!
・・・・・・仕事に行ってしまった。
![](http://washi-sweets.com/main/files/DSC_8794KNJSrogo.jpg)
僕はフジヒラさんの椅子に座って、しばらく仲間たちと話をした。
みんな温かくって、また楽しい気持ちになってきた。
仲間っていいなぁ・・・
!!
その時僕はひらめいた!
僕はDMを作ってくれるデザイナーのウリモトさんに、こっそり電話をかけた。
「展示会のタイトル、僕の名前を美紀さんの名前よりもグ~ンと大きくしてね!」って。
「栗太郎展」2018年11/20(火)~12/8(土)