「月の港ボルドー」
三日月形に流れる、ガロンヌ川
その川沿いに発達した港町から、そう呼ばれています。
ボルドーのサン・レミ教会に飾る作品
高く美しい天井・・・ボルドーの街・・・
いろいろなスイーツが、楽しく舞い上がってゆくような作品が作りたいな・・・
何度も想い巡らせ、作り始めた今回の作品
背景和紙を、この度の展示でも深くご縁を頂いている加納ともみ・ひさしご夫妻に漉いて頂きました。
それは落水紙(らくすいし)という、漉いた和紙に水を落として模様をつけたもの
その流れは、ボルドーのガロンヌ川の形をお願いしました。
そこに虹色の典具帖紙(てんぐじょうし)を重ねて・・・
何度も何度も試行錯誤を重ねた、初めてのタペストリー作品
現地へは、作品パーツと和紙を別々に持参
お世話になっているメゾン・ド・ジャポンのスペース一部をお借りして、
現地で和紙に取りつけ・・・
仕上げは、ごく薄い典具帖紙に桜の花びらをつけて・・・
花びらが浮いているように見えるかな・・・
会場まで運ぶのも一苦労
サン・レミ教会の柱に吊るして・・・
皆の助けをたくさん借りて、ようやく完成した初めての作品
「甘い流れ」
お菓子のまわりの和やかな笑顔
楽しい会話
漂う空気は、甘い流れ
ボルドー記(4)甘い流れ
ボルドー記(3)心華やいで
展示会初日、ボルドー市庁舎サロンにて歓迎パーティー
皆、晴れやかな笑顔
素晴らしい仲間と至福の時
美しいボルドー市庁舎
美しいボルドーの月
・・・翌日は、サン・レミ教会展示会場でオープニング・パーティー
たくさんの方々に囲まれ、宮崎美枝子さんの琴の演奏
美しく豊かな音色に聴き入って・・・
その後は、ティーパーティー
日本からのお菓子・駄菓子をつまみながら・・・
余談ですが・・・
その日来られたあるフランスのご婦人が、和紙スイーツの和菓子作品をティーパーティー用の
お菓子だと思われていたそうです。
3日後に再びご来場された際、まだ和菓子がありビックリ!
ようやく作品だとわかり、また驚かれて・・・(笑)
ご婦人とはこのお話をきっかけに、すっかり話に花が咲きました・・・。
その後も楽しい笑い声が続き、
サン・レミ教会に柔らかに響き渡り・・・
ティーパーティーの夜は、甘く更けて・・・・・・
ボルドー記(1)「日本文化・伝統と現在展」サン・レミ教会展示会場より
世界遺産の場所、ボルドー「サン・レミ教会」
見上げると美しく高い天井・・・造形、自然光ふり注ぐ豊かにきらめく空間
そこで行った「日本文化・伝統と現在展」
和紙・染織・書・絵画など、約20名の作家による合同展
それは美しく神々しい場所で、かけがえのない出逢いと絆を深めた時間となりました。
皆それぞれが、この壮大な空間と向き合いながら展示した作品たち。
和紙スイーツの展示は、美しい柱にタペストリー作品を。
作品タイトル「甘い流れ」
洋菓子と和菓子の立体作品
和菓子作品の一つは、「四季の和菓子」
もう一つは、桜をテーマにした「包みと和紙スイーツ」
~ラッピング工作家・山田てるみ氏とのコラボレーション~
作品の向こうにも、作品が見えて・・・
何とも豊かな空間です。
もうひとつ、この展示会の大きな要素「ワークショップ」
会期中、会場内で毎日ワークショップが行われていました。
書・篆刻・和紙漉き・染め・和とじ本・風呂敷包み・文香・折り鶴・・・などなど。
和紙スイーツも行いました。
どのワークショップも皆さんとても楽しんでいらして・・・言葉はいらないのかも知れないな・・・と。
会期中、いろいろ感じた、かけがえのない時間でした。
展示会場を行き来しながら目に映った美しい光景、足を伸ばした観光地、
美味しい食事、楽しんだスイーツ・・・
新たな場所での新鮮な感覚
初めての経験と感動
場所は違っても心は同じだと感じた想い、変わらない大切なもの・・・
3週間、日常を離れてこそ感じた想いを、これから少しずつ綴っていけたらと思います。
今まだぼんやりと、どこか遠くを感じているようで・・・
遠くも近くも同じようでもあり・・・
今、この場所が一番幸せだと感じながら。