ボルドー記(4)甘い流れ

| 2012.12.20 Thursday

「月の港ボルドー」

三日月形に流れる、ガロンヌ川
その川沿いに発達した港町から、そう呼ばれています。




ボルドーのサン・レミ教会に飾る作品
高く美しい天井・・・ボルドーの街・・・
いろいろなスイーツが、楽しく舞い上がってゆくような作品が作りたいな・・・
何度も想い巡らせ、作り始めた今回の作品


背景和紙を、この度の展示でも深くご縁を頂いている加納ともみ・ひさしご夫妻に漉いて頂きました。



それは落水紙(らくすいし)という、漉いた和紙に水を落として模様をつけたもの
その流れは、ボルドーのガロンヌ川の形をお願いしました。
そこに虹色の典具帖紙(てんぐじょうし)を重ねて・・・

何度も何度も試行錯誤を重ねた、初めてのタペストリー作品


現地へは、作品パーツと和紙を別々に持参
お世話になっているメゾン・ド・ジャポンのスペース一部をお借りして、
現地で和紙に取りつけ・・・




仕上げは、ごく薄い典具帖紙に桜の花びらをつけて・・・
花びらが浮いているように見えるかな・・・





会場まで運ぶのも一苦労
サン・レミ教会の柱に吊るして・・・
皆の助けをたくさん借りて、ようやく完成した初めての作品





「甘い流れ」

お菓子のまわりの和やかな笑顔
楽しい会話
漂う空気は、甘い流れ

ボルドー記(3)心華やいで

| 2012.12.18 Tuesday

展示会初日、ボルドー市庁舎サロンにて歓迎パーティー



皆、晴れやかな笑顔
素晴らしい仲間と至福の時





美しいボルドー市庁舎
美しいボルドーの月





・・・翌日は、サン・レミ教会展示会場でオープニング・パーティー
たくさんの方々に囲まれ、宮崎美枝子さんの琴の演奏
美しく豊かな音色に聴き入って・・・







その後は、ティーパーティー
日本からのお菓子・駄菓子をつまみながら・・・




余談ですが・・・

その日来られたあるフランスのご婦人が、和紙スイーツの和菓子作品をティーパーティー用の
お菓子だと思われていたそうです。
3日後に再びご来場された際、まだ和菓子がありビックリ!
ようやく作品だとわかり、また驚かれて・・・(笑)

ご婦人とはこのお話をきっかけに、すっかり話に花が咲きました・・・。





その後も楽しい笑い声が続き、
サン・レミ教会に柔らかに響き渡り・・・
ティーパーティーの夜は、甘く更けて・・・・・・


ボルドー記(1)「日本文化・伝統と現在展」サン・レミ教会展示会場より

| 2012.12.14 Friday

世界遺産の場所、ボルドー「サン・レミ教会」
見上げると美しく高い天井・・・造形、自然光ふり注ぐ豊かにきらめく空間

そこで行った「日本文化・伝統と現在展」
和紙・染織・書・絵画など、約20名の作家による合同展
それは美しく神々しい場所で、かけがえのない出逢いと絆を深めた時間となりました。





皆それぞれが、この壮大な空間と向き合いながら展示した作品たち。





和紙スイーツの展示は、美しい柱にタペストリー作品を。
作品タイトル「甘い流れ」



洋菓子と和菓子の立体作品



和菓子作品の一つは、「四季の和菓子」
もう一つは、桜をテーマにした「包みと和紙スイーツ」
~ラッピング工作家・山田てるみ氏とのコラボレーション~


作品の向こうにも、作品が見えて・・・
何とも豊かな空間です。




もうひとつ、この展示会の大きな要素「ワークショップ」
会期中、会場内で毎日ワークショップが行われていました。

書・篆刻・和紙漉き・染め・和とじ本・風呂敷包み・文香・折り鶴・・・などなど。
和紙スイーツも行いました。
どのワークショップも皆さんとても楽しんでいらして・・・言葉はいらないのかも知れないな・・・と。





会期中、いろいろ感じた、かけがえのない時間でした。
展示会場を行き来しながら目に映った美しい光景、足を伸ばした観光地、
美味しい食事、楽しんだスイーツ・・・

新たな場所での新鮮な感覚
初めての経験と感動
場所は違っても心は同じだと感じた想い、変わらない大切なもの・・・

3週間、日常を離れてこそ感じた想いを、これから少しずつ綴っていけたらと思います。

今まだぼんやりと、どこか遠くを感じているようで・・・
遠くも近くも同じようでもあり・・・

今、この場所が一番幸せだと感じながら。


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