もう何年、その食器棚に入っていたのだろうか。
実家から貰ってきた沢山の器たち
中には懐かしいお皿もあった。
不思議とその姿を見ると、当時の食卓が浮かんでくる。
少し深みのある楕円のお皿
赤い花柄がまわりを彩る。
そのお皿には、誕生日やクリスマスに華やかなおかずが盛られていた。
お皿にグラスにお鍋などなど、
そのほとんどは、ちょうど器を望む友人宅へ移って行った。
食器たちも、久しぶりに明るい光を浴びたんだろうな・・・
器を整えながら、まるで第2の人生へ送り出すようだと思った。
「頂いた鉄鍋で、すき焼きを作りました。」
数日後、友人から嬉しいメールが届いた。
温かな食卓が浮かぶ。
きっとお鍋も喜んでいると思う。
手元に残した想い出のお皿
赤い花が、今は新鮮に映る。
これから何をのせていこうかな。
「今年もまたお願いします。」
「はい、お待ちしています。」
カレンダー制作の始まる同じ時期、同じ方へ電話で一報する。
印刷会社さんとの、シンプルな会話
この会話もまた10年目
「今年で10年目になるんです。」と、最後に付け加えた。
初めての余談でもあった。
日々膨大な数の印刷の中、伝えるまでもないけれど・・・と思いながら。
すると、「そうですか!実は私共も、毎年倉さんのカレンダーを楽しみにしているんですよ。」と。
・・・・・・驚いた。
そして、とても嬉しかった。
今年も印刷されたカレンダーが届いた。
箱を開けるときは、いつもワクワク、ドキドキ。
10年前、「ここは色がとてもきれいだから」と紹介してもらったオノウエ印刷さん
今年は10年を記念して、裏面に名前を記載させて頂いた。
写真の色、データの色、本印刷の色・・・
1枚1枚、手に取りながら仕上がりを確かめる。
全て見終わり、今年もまた嬉しい気持ちになる。
CDケースに入った小さなカレンダー
たくさんの方に支えられて、
大切な10年目のカレンダーが、できあがった。