柳緑花紅

| 2017.03.21 Tuesday

トン、はらり・・・
淡い色に染められた白餡が、一瞬でそぼろになって出てくる。
その静かな様子もまた、和菓子作りならではのよう。




 
淡い緑と、淡いピンク
優しい春の色
季節の和菓子教室
餡をそぼろにした、きんとん製の和菓子を作る。




 
「柳緑花紅」(りゅうりょくかこう)という言葉の紹介があった。
柳は緑 花は紅
自然のままに、人の手を加えられていないことのたとえで、
柳は緑色をなすように、花は紅色に咲くように・・・
ありのままの美しさを受け入れる。
言葉そのままの意味の奥に、深いものを思う。


2色のそぼろをつけていく。
なんでも自分でやってみると、なかなか難しい。
つけ終わって、きんとんがパラパラと残る。
この様子もまた素敵だな。
はらはら風に舞うようでもあり・・・



柳緑花紅
春の美しい情景を表す言葉でもある。

季節を運ぶ和菓子たち
優しいピンクに桜を想う。


季節とともに

| 2017.02.16 Thursday

二十四節気と七十二候
ある和菓子の本をきっかけに、興味を持ったその世界
増えていく季節や行事の本

 




立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨
なじみのなかった言葉も多々 あり、その意味を調べては感心、感動。
とうふうこおりをとく、うぐいすなく、うおこおりをいずる・・・
七十二候にいたっては、未知の世界
植物、動物、空、風、水・・・
わかりやすい言葉と、美しい表現にさらに感心、感動。 


身近にある季節の色たち
行事の色、和紙の色、花の色・・・











生きるもの、愛でるもの、使うもの、食すもの・・・
ふだんの暮らしの中に、その表情はたくさんあるんだね。

ひと足早い桜の和菓子 
色の意味、形の意味、名前の意味を想う。
やわらかな桜色
ひと色差した眩しい緑




 
二十四節気と七十二候
季節と行事とお菓子と和紙と。
うつりゆく季節の中で、重ねていけたら嬉しいな。

 

春が生まれた日

| 2017.02.03 Friday

明日は、立春
立春を調べていたら、「春が生まれた日」という一文があった。
素敵な表現に、心ほんわかした。

立春前日の今日、和紙スイーツ教室があり、その話を皆さんにお伝えした。
「明日は春が生まれる日ですよ。」と。





和紙で作る、小さなひな祭り
橘と桜
春色の和紙を形にしていく。





和紙を重ねたひし餅に、
和紙を丸めたひなあられ
小さな小さなお菓子たち
その由来を紐解くと、作品もまた広がるようで・・・





小さなひな祭り
それぞれの作品が、愛らしく華やぐ。
皆さんの笑顔も華やぎ、春の空気漂うよう。


教室後、ある生徒さんから声をかけられて・・・
「今日は先生が何度も、『明日は春が生まれる日』と言われて、とても嬉しかったです。」
「実は私、明日誕生日なんです。」
「私が生まれた日、素敵な日だったんですね。」
・・・・・・と。

その言葉に、私もまた春を頂いたよう。






春が生まれた日
立春
明日から春へ春へと向かっていくんだね・・・・・・

 

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