ゼリーのような透き通ったものに心魅かれます。
桜の花びらを入れた桜ゼリー。
花びらがいろいろな方向で固まり、ゼリーの中で舞っているようです。
見ているだけで心華やぐ想いになります。
桜をイメージして作った、和紙スイーツ「桜ケーキ」。
典具帖紙(てんぐじょうし)の中に桜の花びらを入れたらゼリーのようだと思いました。
透けるほどに薄いこの和紙からは、透明感をも感じます・・・。
ゼリーのような・・・
和紙の魅力「光と影」
この時期になると、リビングに温かな光が差し込んできます。
制作中の作品や和紙に光が当たると、急にキラキラと輝き出すようで
その美しさにふと見入ってしまいます。
光の力は本当にすごい・・・。
私が使用している和紙・典具帖紙はとても薄いので、その影もまた薄く、
美しく感じます。
光と影の魅力を感じるようになったのは彼女との出逢いからでした。
光の切り絵作家の酒井敦美さん。
彼女の作品は光と影の世界を行き来し、驚きと共にその奥に広がる物語を感じて・・・。
もうすぐ酒井さんの作品展があり、とても楽しみです。
私にとっては典具帖紙1枚が、光と影のようです。
黄色の和紙は光のよう。
グレーの和紙は影のよう。
作品に重ねると光と影を作ってくれます。
これからも和紙と共に、光と影を感じていきたいと思います。
和紙の魅力 「薄さ」
秋の空気が色濃くなってきました。
店先には色とりどりの葡萄が並び、見ていると様々な色合いに魅了されます。
その色は幾重にも奥深く・・・。
私が作品に使っている和紙は、「典具帖紙」(てんぐじょうし)という、透けるほどに薄い和紙です。
その厚さ、約0、03mm。
その薄さのおかげで、水彩絵の具を重ねるようにいろいろな色が作れます。
和紙の色も単色から多色、グラデーションまで様々。
1枚の和紙がひとつの作品のように美しい色合いです。
重ねると色が濃くなり、また混ざり合うことで微妙な色合いが生まれる・・・。
作品作りの一番魅力的なところかも知れません。
只今、来月の個展に向けて「葡萄のケーキ」を制作中。
本物の葡萄を3種類並べて、感じた色を重ねながら作っています。
紺色だと思った葡萄は、もっと黒かった。・・・黒を入れてみる。
レッドグローブは、赤紫?赤?熟し加減で色も違う・・・。根元には黄緑も見える。
黄緑色の葡萄は、薄緑、黄緑、緑、黄色を重ねて・・・。
自然の色は1色じゃない。
その奥深さを感じながら、薄い和紙を感じるままに1枚づつ重ねて色を作っていく。
重ね方で思いがけない色が出来ると、いつも感動してしまう・・・。
典具帖紙ってすごい。
和紙ってすごい。