和紙スイーツカラー(2)マロン色

| 2018.10.26 Friday

小さい頃からなじみのあるモンブラン
そのクリームは、黄色だった。





ケーキ教室の講師を始めた頃、モンブランのクリームはやはり黄色だった。
ある時、それがフランスのマロンペーストに変わった。
初めて見る茶色いペースト
それに生クリームを混ぜ、今はよく見るマロンクリームができた。


和紙で作品を作るようになり、たくさんの茶色の中からその色を探した。
茶色でも黄土でもない、ベージュでもない微妙な色
初めて特別に染めてもらったのも、このマロン色だったと思う。
出来上がった色を筒に巻き、大切に使ってきた。





透けるほどに薄いその和紙は、重ねると色が濃くなる。
よって紐にし、それをマロンクリームにする。

和紙1枚の時の色は、とても薄いマロン色
紐になった時、和紙が重なり色が濃くなって、ほど良いマロン色になる。
微妙な色加減で染めて頂き、いつも感謝している。





栗太郎展を前に、毎日のようにマロン色を紐にする。
何本も何本もよる。
それをクルクルと巻いて、クリームにする。





ぶんわりクルクル
モンブランは、この和紙この色ならでは。


和紙スイーツカラー「マロン」
12色コーナーができる前から商品名に入れて頂いていた。
想いの深いマロンクリームの色


和紙スイーツカラー(1)葡萄色

| 2018.10.18 Thursday

お菓子の色を浮かべて和紙を探す。
イメージに重なる色を求めて・・・


お世話になっている紙の温度さんで、典具帖紙の「和紙スイーツカラー」コーナーを設けて頂いた。
全12色
まだ調整中の色もあるけれど、お菓子の色が並ぶ嬉しい棚となりました。


その1色でもある葡萄色
紫、赤紫、青紫、深い青・・・
1枚にいろいろな葡萄が並んでいるような染めです。



この時期、果物売り場に並ぶ様々な葡萄
年々種類も増えるよう。

先日、ある葡萄を見てハッとした。
実の色が赤紫、青紫などいろいろでまるで葡萄色の和紙みたい!





思わず買ってしまった。
自然の色ってすごいなぁ・・・
今度は葡萄が和紙の色みたい。





透けるほどに薄い和紙、典具帖紙
1枚、2枚、3枚と重なるごとに色が濃くなり、
重なるごとに色が混じり合ってゆく・・・


カレンダー展(8)この和紙だからこそ

| 2017.11.19 Sunday

透けるほどに薄い和紙「典具帖紙(てんぐじょうし)」
和紙スイーツができるのは、この和紙あればこそ。

一粒のぶどう
うすい緑、青、紫色・・・皮の下にある色、感じた色
1枚1枚重ねていく。
薄い和紙から生まれる微妙な色合い





細い紐にもなり、線にもなる。
メロンの皮に、絞ったクリーム
シャープな線が、柔らかな曲線に添う。
これもこの和紙だからこそ。





一枚だと透明感に。
こんなに薄いのにちゃんと形を保ってくれる。
和紙の力





1枚の平面の和紙が、花びらにもなり花芯にもなる。
やわらかく軽やかなレースにも
美しいグラデーションは、染めの色そのままに。





10年間のカレンダーの表紙に合わせて、ケーキを一つずつ置いていく。
どの表現もこの和紙ならでは。





10枚の表紙
10個のケーキ
カレンダー10年の甘い季(とき)


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