透けるほどに薄い和紙、「典具帖紙」(てんぐじょうし)。
見ているだけで涼やかな風のようです。
夏の和菓子もまた透明感のある寒天や葛が、水辺のような涼しさを運びます。
その姿を典具帖紙で表現してみたいと、ずっと思っていました。
実際の和菓子を前に、透明感を見つめます。
見つめるほどに、小さな世界から涼やかな風景が広がるよう・・・。
作り手の繊細な感性に触れるようです。
ごくごく薄い典具帖紙を、折ったり、絞ったり、また広げたり・・・。
こんなに薄くて柔らかい和紙なのに、強くて破れない。
形もちゃんと保っていてくれる。
何日も同じ和紙に触れているうちに、手が何かを覚えてゆくよう・・・。
ここでもまた和紙を作る方の温かな想いに触れるようです。
この透明感は、本当に典具帖紙ならでは。
またまた魅了されてゆく、和紙の世界・・・。
夏の和菓子は典具帖紙
| 2011.07.28 Thursday
≪前の記事 ベリーの頃
≫次の記事 展示会場から 「和の紙展」