自由な和紙

| 2016.08.12 Friday





ある方に、和紙と洋紙の『作り方の違い』をお尋ねしたことがある。
「繊維を 自由に、一番良い状態で漉きあげたのが和紙」
・・・その言葉を聞いて、 とても腑に落ちた。

だから和紙は、柔らかにしなり、形も変えてくれるのだと。
繊維が自由な状態で紙になっているから、紙になってからも自由なのだと。
たくさんの可能性を秘めているのだと。 

薄い和紙を何枚も重ねて、指でなでるようにふわりと開く。
和紙がそれに沿って、柔らかな形になる。
そしてその形を保つ。





和紙をよって紐にする。
くるくる巻く。

薄く白い和紙を1枚、ちぎってのせる。
繊維が見えて、和紙がふわりと、ほどけるよう・・・
ふりかけたパウダーシュガーのように、軽やかに重なっていく。





ギャザーをよせて、きゅっとねじる。
1点でまとまり、形になる。




 
自由な和紙
想いの形になっていく。 

秘めた可能性をひも解くようでもあり、
創っていくようでもあり。

 

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