現在展示中の「和紙に込めた光たち」
「美濃の和菓子作品」5軒目最後の信洲屋本店さん
制作で感じたキーワードは、「象る」(かたどる)
「象る」
●黒助
●ほし柿
『黒いういろう「黒助」
その表面には、筋のような模様がありました。
それは竹の型に入れることで、生まれた形。
その凹凸を表面につけてみる。
よく見ると、筋の片側はシャープで、片側はゆるい線。
一体感を出すために、また薄い和紙で全体を覆ってみる。
いろいろ考え形作っていく。
お菓子の形は楽しい想いが広がる形。』
~ お店に伺って ~
「黒助」の表面の筋は、何の跡だろう・・・?
模様は、きっとこのお菓子の大切なデザイン。
もう一度訪れて、ご主人に直接伺ってみました。
するとすぐにその型を持ってきて、丁寧に説明して下さいました。
使い込まれた竹の型・・・
型もまた愛しむように、使っていらっしゃるのだな・・・
お店は、大正初期からのご創業。
時の流れを閉じ込めたような空間が、また趣き深いです。
小さな彼も、興味深々の様子でした・・・
信洲屋本店
こうしてお店の方にお話を伺いながら、美濃の和菓子を制作していきました。
1軒目・小川屋さんの「美濃の若鮎やき」から始まり、5軒目・信洲屋さんの「ほし柿」まで、試行錯誤で作った全10作品。
途中行き詰った時、思い浮かべるのは、和菓子職人さんたちの温かな笑顔・・・・・・
和紙スイーツの元にあるのは、「手作りのお菓子」
作る人と食べる人の顔が互いに見え、お菓子を通して気持ちの受け渡しもしているように感じます。
今回の制作で、美濃の和菓子は私にとって特別なお菓子となりました。
ご協力頂きました5軒の和菓子店様、美濃和紙の里会館様に心よりお礼申し上げます。