「春夏秋冬、この公園が大好きなんです。」
数年前、桜の季節に近くの公園を歩いていた時のこと。
素敵なご婦人と会話し、その方がおっしゃった言葉
その時桜一色だった私には、思いがけない言葉だった。
落ち葉が重なる道を歩きながら、ふとその時のことを思い出す。
落ち葉に陽が射して美しい。
見上げると黄色や赤に色づいた葉がまだ木々に残る。
地面がキャンバスなら、木々の葉は絵の具のようかな。
ゆっくり歩いていくと、隣に松があった。
常緑の松
もうすぐ訪れる新しい年を想う。
次に目に映った木にハッとした。
それは桜の木だった。
秋から新年へそして春へ・・・
張り巡らされた細かな枝
ここに血が巡るように、春には優しい桜色で包まれる。
振り返ると青空に、残る紅葉~松~桜が並ぶ。
今日の道は木の陰でまだら模様
移り変わる季節がこの道にあった。
「春夏秋冬、この公園が大好きなんです。」
あらためてその言葉を思う。
映る季節
| 2019.12.23 Monday
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