重色目

| 2017.03.12 Sunday

「重色目」
かさねいろめ・・・と呼ばれる配色法
平安時代に生まれた、衣服の表地と裏地の2色配色
移り変わる四季を、その色彩を、自然の美を身に纏う・・・
なんて素敵なことなのだろうと思う。





春の最初に出てくるのは「梅」
梅、梅重ね、紅梅、つぼみ紅梅・・・
繊細な配色、美しい名前、その意味

2色の間にある色は、2色が重なった「重なり色」
当時の絹は薄かったので、裏地が透けたためだという。
透けて見える色
新たに生まれる3つ目の色





まるで典具帖紙を重ねた時のようだと思った。
2色の和紙を重ねてみる。
重色目はこんな様子だったのかな・・・

「紅梅匂(こうばいのにおい)」という重色目
「におい」を色に表す感性がすごい!
匂いは、同色系の2色濃淡のグラデーションで表現するとのこと。
確かに匂いは、やわらかな色の流れのようかもしれないな。 





 


「裏梅(うらうめ)」という配色もあった。
梅の花を裏から眺めた配色ではないかと記されていた。
重ねた2色には、物語が秘められているよう。





逆光の梅の花
また違う表情を魅せてくれる。
重色目だと、どんな2色になるのかな・・・ 

 

自由な和紙

| 2016.08.12 Friday





ある方に、和紙と洋紙の『作り方の違い』をお尋ねしたことがある。
「繊維を 自由に、一番良い状態で漉きあげたのが和紙」
・・・その言葉を聞いて、 とても腑に落ちた。

だから和紙は、柔らかにしなり、形も変えてくれるのだと。
繊維が自由な状態で紙になっているから、紙になってからも自由なのだと。
たくさんの可能性を秘めているのだと。 

薄い和紙を何枚も重ねて、指でなでるようにふわりと開く。
和紙がそれに沿って、柔らかな形になる。
そしてその形を保つ。





和紙をよって紐にする。
くるくる巻く。

薄く白い和紙を1枚、ちぎってのせる。
繊維が見えて、和紙がふわりと、ほどけるよう・・・
ふりかけたパウダーシュガーのように、軽やかに重なっていく。





ギャザーをよせて、きゅっとねじる。
1点でまとまり、形になる。




 
自由な和紙
想いの形になっていく。 

秘めた可能性をひも解くようでもあり、
創っていくようでもあり。

 

和紙でカップケーキができました!

| 2016.08.04 Thursday

今年2回目の紙の温度での和紙スイーツ「夏休み親子教室」
~和紙で作る~カップケーキ
愛らしい小学生の皆さん
日焼けした子もいっぱいだね。

「和紙を普段使うことはあるかな・・・?」
「お財布の中に入っている紙。実は和紙が使われているんだよ。何かな?」

「・・・お札?!」
そんな可愛い声が聞こえて 始まった親子教室





皆さん、真剣
この和紙、世界で一番薄いんだよ。
重ねていくと、どうなるかな・・・?
和紙をねじっていくと・・・
指先で丸めると・・・








今年は小さなパーツを、一生懸命、ていねいに作る姿が印象的だった。 
強くて優しい和紙は、想いの形になっていくのかな。
 
 




出来上がったカップケーキ
それぞれの形
それぞれの色

「よく頑張ったね!」
小さな肩に手を添えて、思わず声をかけてしまう・・・







「また作りたい!」
そんな嬉しい声も頂いて・・・

和紙、楽しんでもらえたかな。
楽しい夏休みを過ごしてね。

 

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