重色目

| 2017.03.12 Sunday

「重色目」
かさねいろめ・・・と呼ばれる配色法
平安時代に生まれた、衣服の表地と裏地の2色配色
移り変わる四季を、その色彩を、自然の美を身に纏う・・・
なんて素敵なことなのだろうと思う。





春の最初に出てくるのは「梅」
梅、梅重ね、紅梅、つぼみ紅梅・・・
繊細な配色、美しい名前、その意味

2色の間にある色は、2色が重なった「重なり色」
当時の絹は薄かったので、裏地が透けたためだという。
透けて見える色
新たに生まれる3つ目の色





まるで典具帖紙を重ねた時のようだと思った。
2色の和紙を重ねてみる。
重色目はこんな様子だったのかな・・・

「紅梅匂(こうばいのにおい)」という重色目
「におい」を色に表す感性がすごい!
匂いは、同色系の2色濃淡のグラデーションで表現するとのこと。
確かに匂いは、やわらかな色の流れのようかもしれないな。 





 


「裏梅(うらうめ)」という配色もあった。
梅の花を裏から眺めた配色ではないかと記されていた。
重ねた2色には、物語が秘められているよう。





逆光の梅の花
また違う表情を魅せてくれる。
重色目だと、どんな2色になるのかな・・・ 

 

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