美味しい和紙

| 2012.02.09 Thursday

 「この和紙、美味しそう・・・」
和紙を見つけた時、思わずそう思いました。


DSC_5716JK.jpg


感じた色は、マドレーヌやフィナンシェなどの焼き菓子の色。
焼き菓子は、表と裏や膨らんだ部分などで色の表情も様々。

美味しそうなキツネ色、
こんがり濃いめの焼き色、
膨らんだ割れ目の卵色。

1枚の中に豊かな焼き色がちりばめられていて、見ているだけで美味しそう・・・。

作品にいろいろな部分を当てながら、一番似合うところを探していきます。
膨らんだ割れ目の部分は、ちょっと黄色がかったところが似合いそう。


DSC_5757A26rogo.jpg


表面は濃いめの焼き色かな・・・。
表面だけでも色の表情がいろいろ。


DSC_6591KNrogo.jpg


出来上がった作品は、只今開催の3人展にて展示中。


DSCN3337KNA20.jpg


憧れのアフタヌーンティー。

お皿は、陶芸家の藤平さん作。
鉄の枠は、ガラス作家の丁子さん作。

お皿に描かれているのは、ケーキな街。
上のお皿が朝で、下が夜の空・・・。
枠は、街と屋根をイメージした形・・・。

幸せな幸せな和紙スイーツたちです。


 

甘い薫り

| 2011.10.06 Thursday

窓を開けると、甘い香り・・・。
小さな小さな花があつまる金木犀。
ふんわり漂う秋の香りに、甘い記憶も柔らかに浮かんでくるようです・・・。


DSC_3617.jpg


以前、和紙スイーツの展示会場で、
お客様から「作品に甘い香りがつけてあるのですね。」
と言われたことがあります。

作品に香りはつけていないことをお伝えすると、
「確かに作品から甘い香りがしたのですが・・・」
と不思議そうにされていました。

イメージの薫り・・・?
私もまた不思議に思いながらも、とても嬉しく感じました。


・・・甘いイメージの色は、優しいピンクやオレンジや黄色でしょうか。
最近、そんな甘い色合いの和紙を購入。

その和紙を背景に、これから額装作品を制作予定。
スイーツから広がるイメージの世界・・・。
そこには目に見えないものを形にする楽しさが溢れるようです。


DSC_3592.jpg


甘色の和紙に、透けるほどに薄い典具帖紙(てんぐじょうし)を重ねて、
甘く温かな作品を作りたい・・・。
どんなデザインを重ねていこうかな・・・。
しばらくは、和紙と向き合いながらのイメージ作り。

作品から甘い薫りが届けられたら嬉しいな。

夏の和菓子は典具帖紙

| 2011.07.28 Thursday

 DSC_2434.jpg


透けるほどに薄い和紙、「典具帖紙」(てんぐじょうし)。
見ているだけで涼やかな風のようです。

夏の和菓子もまた透明感のある寒天や葛が、水辺のような涼しさを運びます。

その姿を典具帖紙で表現してみたいと、ずっと思っていました。


実際の和菓子を前に、透明感を見つめます。
見つめるほどに、小さな世界から涼やかな風景が広がるよう・・・。
作り手の繊細な感性に触れるようです。

ごくごく薄い典具帖紙を、折ったり、絞ったり、また広げたり・・・。
こんなに薄くて柔らかい和紙なのに、強くて破れない。
形もちゃんと保っていてくれる。
何日も同じ和紙に触れているうちに、手が何かを覚えてゆくよう・・・。
ここでもまた和紙を作る方の温かな想いに触れるようです。


この透明感は、本当に典具帖紙ならでは。

またまた魅了されてゆく、和紙の世界・・・。


DSC_2359ロゴのコピー.jpg



DSC_2370M20ロゴ.jpg

<< 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 >> 21ページ中18ページ目