久しぶりに訪れた「明治村」
早春の暖かな陽射しが降り注ぐ。
施設内の郵便局に「はあとふるレター」の案内があった。
10年後の"自分"や"大切な人"へメッセージを送るもの。
今、書いた手紙が10年後に届く。
共に訪れた同い年の友人と、書くことにした。
便箋が、1人に2枚
1枚は自分宛に。もう1枚は私から友人へ。友人からも私へ。
突然、想い馳せることになった10年後。
浮かぶままに綴った。
相手に書いた1枚を交換し、それぞれ自分宛の封筒に入れた。
窓口に出すと、「また10年後にも出しに来て下さいね。」と言われ、友人と苦笑した。
その後、10年後について友人と話した。
私は、今の大切さと共に、失くしていくものも浮かべたことを。
友人がにこやかに言った。
「10年前を振返ると、その時は全く予想しなかった事が10年後の今、形になってるなぁと。
だから、これからの10年で思いがけない事ができるかも知れないよ。」と。
友人の言葉は、暖かな光のようだった。
「また10年後に、ここに一緒に来ようね。」と話した。
はあとふるレター 博物館・明治村