小石を和紙でくるみ、願いを込めて投げる。
たくさんの「おひねり」で埋め尽くされた舞台は、和紙の花が咲いているよう。
上からは糸で吊るされ、何かがふり注ぐよう・・・。
木々と空、風と光の中、何とも美しい光景です。
文化11年に建てられた農村舞台が、和紙で彩られている。
「農村舞台アートプロジェクト」
現在、愛知県豊田市で行われている観光交流事業です。
その内の一つ、熊野神社を小原和紙工芸作家の加納恒・登茂美ご夫妻が飾られていました。
舞台へ向かう道に敷かれた白い紙。
土と混じり合いながら、味わい深く舞台へと続く・・・。
舞台の四方からは、様々な風景が覗き、自然の色・光・風が豊かな表情を見せてくれます。
その向こうに見える人が、とても美しくいとおしく映る。
上から吊るされた和紙は、ふりそそぐ光のようでもあり、
風に舞う花びらのようでもあり、
祈りの折り鶴のようでもあり・・・。
心地よい風ときらめく光・・・。
楽しげな人の語らい・・・。
ゆらゆら揺れる和紙を見つめながら、心穏やかに幸せを想う。
そして幸せを願う。
農村舞台アートプロジェクト
想い、願う
| 2011.09.11 Sunday