「実はあと、お1人なんです。」
「申し込みます!」
ずっと気になっていた通信講座だった。
2年前、電話で問い合わせたその日のことだった。
日々の暮らしの中で出会う紙で、自分で決めた形を切り抜いていく。
買うものだと思っていた紙。
新聞、チラシ、包装紙・・・たくさんの美しく楽しい紙がたくさんあることに気づいた。
自分で決めたモチーフを、自分で決めたテーマで切り抜いていく。
私のモチーフは、しずく
1年目のテーマは、お菓子
2年目のテーマは、花
紙を切り抜いて貼るという作業が、新鮮で楽しかった。
ポストカード、本の表紙、カレンダー、箱に入った本など、
いろいろな課題があった。
毎回帰ってくるコメントを、待ち遠しく嬉しく読んだ。
2年目、いろいろな花を切った後、ひとつの花だけに絞った。
それは、バラの花
赤、橙、黄、緑、水色、紫、茶、金、銀・・・
虹色のような色で、綴っていった。
次第にバラが宝石になり、音楽の音符になっていく。
雨のしずくになり、雪の結晶にもなっていく。
最後の課題は、1冊の本
美しいバラの花束を贈る・・・というストーリーだったけれど、
日々の中、見上げる空に、雨のしずくに、目に見えないものに、
バラの花が咲くような、美しい瞬間がちりばめられているのだと感じるようになり、
当初とはちがう物語りになった。
2年間のノートや本
只今、「切抜き通信展」で飾って頂いている。
暮らしの紙と重ねた時間。
これからどんな花が、心に咲いていくのかな・・・
9/26(火)~10/1(日)
「紙・土・布ものづくり展」・「切抜き通信展」・「こども寺子屋展」
ギャラリー・モーネコンピス